県議会報告

平成23年9月議会質問

  1. 教科書の採択結果について
  2. 湖岸緑地岡山園地の施設およびその周辺の適正な維持管理について

平成23年6月議会質問

  1. 教育基本法および学習指導要領を厳守した教科書の採択について

平成23年9月定例会質問

質問内容

  1. 教科書の採択結果について
  2. 湖岸緑地岡山園地の施設およびその周辺の適正な維持管理について

議事録

平成23年 9月定例会(第19号~第25号)-09月28日-04号
次に、3番有村國俊君の発言を許します。
◆3番(有村國俊君) (登壇、拍手)来年度から使用される中学校の教科書採択、これが先月をもって終了いたしました。6月定例会において、教育長は次のように答弁されています。「教育基本法では、人格の完成を目指し、国家および社会の形成者として必要な資質を備えた健康な国民を育成することをうたっております。また、学習指導要領では、その目標に、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し、公共の精神をたっとび、国家の発展に努め、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことが示されており、県教育委員会といたしましても、次代を担う子供たち、教育に責任を持って、教育基本法にのっとり、学習指導要領に示された教育の目標が達成できるよう努めてまいります。県民の負託にこたえてまいりたいというふうに考えております」とのことでございました。
 私ども自由民主党滋賀県議会議員団は、教育基本法、学習指導要領の趣旨からかけ離れた教科書ではなく、次代を担う子供たちに健全な教科書を届けるために、毅然たる態度で臨んでおります。
 そこで、まず、県立中学校の歴史、公民、地理の教科書採択の結果を教育長にお伺いをいたします。
○議長(家森茂樹君) 3番有村國俊君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎教育長(末松史彦君) (登壇)有村議員の御質問にお答えさせていただきます。
 県立中学校における歴史的分野、公民的分野、地理的分野の教科書の採択結果についてでございますが、県立河瀬中学校につきましては、歴史が東京書籍、公民が教育出版、地理が日本文教出版、県立守山中学につきましては、歴史が東京書籍、公民が日本文教出版、地理が教育出版、県立水口東中学校につきましては、歴史が日本文教出版、公民が東京書籍、地理が帝国書院の教科書に決定しております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)歴史的分野の調査結果、観点1から6のポイントを確認いたしました。県立中学校と第1地区から第6地区で採択した教科書は、調査結果の観点ポイントが全く反映されておりません。理由は、7教科書中6位ポイントの教科書が多数の地区で採択したからであります。観点ポイントは、みっちり調べ上げてはじき出されたポイントだとしたら、そもそもそれ自体は何の意味があったのか、教育長にお伺いをいたします。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 中学校教科用図書選定に必要な資料の数値につきましては、教科ごとに観点を設定し、調査研究事項を定めて、教科書ごとにその箇所数を数え集計したものであります。例えば、歴史上の人物や滋賀県に関係のある内容を取り上げている項目数やページ数を数値に示したもので、これは教科書の評価を示すものではございません。
 また、教科書の特徴についても観点別に記述しており、教科書の採択に当たっては、その資料をもとに、総合的に調査研究し、決定することとなっております。
 市町立中学校の教科書採択を行う6地区の各採択地区協議会では、この資料に基づいて調査研究し、決定していただいたものと考えております。
 県立中学につきましても、この資料に示された内容に加え、中高の接続についておよび特色ある教育活動について、という独自の2観点に基づいた調査研究を行い、これらを総合的に勘案し、各中学校の教育活動にふさわしい教科書を決定したところでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)教育長のおっしゃることですので、そのまま次に参ります。
 6月定例会において、中学校の歴史・公民教科書採択における公正かつ適正な教科書採択を求める請願が、この滋賀県議会において可決をされております。この本請願の取り扱いは、その後どうなりましたでしょうか。教育長にお伺いします。
◎教育長(末松史彦君) (登壇)お答えいたします。
 この請願の採択を受けまして、各市町教育委員会に対しましては、この請願、中学校の歴史・公民教科書採択における公正かつ適正な教科書採択を求めることについての採択でございますけれども、教育基本法等の改正や新しい学習指導要領の趣旨を踏まえた適切な教科書採択が行われるよう、文部科学省通知を添えまして、改めて県教育委員会から通知しております。各市町教育委員会では、この趣旨にのっとり採択されたものと考えております。
 県立中学校につきましても、教育委員会の各教育委員には、事前に請願の文書を目を通して内容を把握し、その趣旨を十分理解した上で、教科書採択の審議に臨んだものでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)今の説明ですと、やっぱり請願採択されて、各市町の教育委員会にその通知を出されたということなんですけども、まず、その前段として、県の教育委員会にその通達を出し、そして改めて各市町の教育委員会に出したというのが、請願のその後のいきさつについて明確に書く必要があると私は思っております。だけれども、今、教育長がおっしゃったように、県の教育委員会を通した上で各市町に渡したということですので、それで結構でございます。
 次に、教科書採択の委員は、それぞれの教科書を手にとって実際に目を通した上で、どの教科書が最も学習指導要領にふさわしいかということを決めるものだと思います。ですが、委員会審議も、制度本来の趣旨にかなったものとは私は言いがたいと思っております。
 会議録を閲覧いたしましたけれども、十分な審議が行われた形跡が見当たりません。はっきり申し上げて、初めから結論ありきの事務局案に追認する、そういった場と化していることを否めません。各教育委員は教科書すべてに目を通して、本当に読んでいただいて、そしてその結論を出されたのかどうか。教育長に事実関係を確認させていただきたいと思います。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 教科用図書選定審議会につきましては、8月の採択案についての審議を含め、合わせて3回、教科書採択に係る審議をしていただいております。特に、第2回の審議会におきましては、中学校教科用図書選定に必要な資料の内容について審議するに当たり、すべての教科書について、委員が実際に手をとってじっくりと目を通し、特徴などについても教育委員会事務局の教科担当者から説明を受けまして、質疑応答の機会を設けております。
 第3回の教科書採択の審議においても、教育委員会からの採択案の諮問に対して、諮問のとおり採択されることを適当であるとの答申をいただいたものでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)であるならば、審議会で各委員はもっと発言できなければ、うそだと思います。今、歴史と公民と地理の教科書だけで、これだけあります。(資料掲示)これ、採択された教科書がこれなんです。これ以外に、7社なり10社なり、各教科入れてすごい膨大な教科書。ここから積み上げたらすごい数になります。それを審議会できっちりとやるというのは、果たして可能だったのかどうなのか。この審議会自体のあり方というのが問われなきゃいけないというふうに思っておりますし、今までもそうだったと思いますけども、これは今後の課題というふうにしていただきたいというふうに思っております。
 各委員さんに、もう終わっていますので、聞いてみたらどんな状況だったか、事実関係が明らかになると思います。
 次に参ります。
 先月の新聞記事によりますと、歴史教科書について、埼玉県の上田清司知事は、来年度から使用される教科書の選定作業が各地の教育委員会で大詰めを迎えていることに絡み、歴史教育に誇りを持てないような中身になっていることを憂い、「間違っても、『伊藤博文射殺』と書いている教科書を選んではいけない。日本国の英雄を日本人自身が『射殺』と書いて一体どうするんだ」というようなことでありました。
 翻って、滋賀県教育委員会は、まさにこの埼玉の上田知事が問題とした日本文教出版の教科書を、県立水口東中学校へ採択しております。伊藤博文元内閣総理大臣は、1963年から1984年まで千円札に使われましたし、私たちにはとてもなじみのある方でございます。
 問題とされた「伊藤博文射殺」と記述している教科書を県内のほとんどの子供たちが学ぶことについて、教育長は違和感ないですか。お伺いします。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 伊藤博文につきましては、初代内閣総理大臣として多くの功績を残された偉大な人物であるというふうに考えておりますし、教科書では、取り上げている歴史上の人物についていろいろ表現されておりますが、学習指導要領の趣旨を踏まえることによりまして、適切に指導できるものと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)そうですね。私が今お聞きしたのは、射殺という言葉について、その言葉自体が間違いだろうというふうに思っておりまして、教育長からも、それは違うんじゃないかというふうなことを聞きたかったんですけれども、そこまで踏み込まれなかったということで、それはそれで結構であります。実際、学校現場できちっとそのことを教えていただけるということですので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、領土についてです。
 6月議会で教育長にお願いしました、領海、領域が理解できる日本の白地図、これを学校内に全学校に張り出していただきたいということでお願いをしましたが、その後、どうなりましたでしょうか。お伺いします。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 6月議会での御提案を受けまして、各市町教育委員会に対しまして、学習指導要領を踏まえて、大型の日本地図を常掲する、常に掲げるように、そのことを依頼しました。各市町教育委員会からは、校長会等の機会をとらえて、各校に指導するとの回答を得ておるところであります。
 また、県立3中学につきましては、職員室前の掲示板など、生徒が目につきやすい場所に日本地図は掲示しているところでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)ありがとうございます。
 昨年、日本領海である尖閣諸島での中国漁船衝突事件や北方領土へのロシア要人の訪問などを受けて、今までになく、国民の領土に対する意識が高まっております。県立河瀬中学採択の教育出版は、次のとおりでございます。
 「日本海に位置する竹島については、日本と韓国の間にその領有をめぐって主張に相違があり、未解決の問題になっています。また、東シナ海に位置する尖閣諸島については、中国もその領有を主張しています」との記述です。これは、竹島や尖閣諸島について、我が国固有の領土でもあるにもかかわらず、韓国や中国の主張にも正当性があるような記述で、子供たちが日本の領土について主張できるのかと思いますが、知事の見解をお伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)お答えさせていただきます。
 竹島や尖閣諸島についてでございますが、いずれも歴史的経緯からして日本の領土であると考えております。一方、社会問題として対立があることは承知しております。そのことはしっかりと現場で指導していただきたいと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)次、自衛隊なんですけれども、自衛隊のことを暴力装置とまじめに発言した、とんでもない民主党議員は記憶に新しいところでございます。中学校の学習指導要領では、「日本国憲法の平和主義について理解を深め、我が国の安全と防衛および国際貢献について考えさせるとともに、核兵器などの脅威に着目をさせ、戦争を防止し、世界平和を確立するための熱意と協力の態度を育てる」とあります。東日本大震災での自衛隊の献身的な災害活動は、被災者を初めとする国民が自衛隊に心から感謝をし、世界からも高い評価を受けました。
 県立水口東中学採択の東京書籍は次のとおりでございます。「平和と安全を守るためであっても、武器を持たないというのが日本国憲法の立場ではなかったのかという意見もあります。また、PKOを例示に、自衛隊の任務の拡大は、世界平和と軍縮を率先して訴えるべき日本の立場にふさわしくないという声もあります」。
 県立守山中学採択の日本文教出版は次のとおりです。「憲法第9条は、武力によらない自衛権だけを認めているのだから、自衛隊は憲法に違反しているとか、自衛隊の装備は自衛のための最小限の実力を超えているといった意見があります」。
 県立河瀬中学採択の教育出版は次のとおりです。「国民の中には、自衛隊の海外派遣や装備の拡張が、自衛隊の本来の目的を超えているのではないかという意見もあります」。
 以上、これらの記述は、生徒が、自衛隊に対して憲法違反の疑いがある組織であり、国際貢献活動を行うにふさわしくない組織であると理解する可能性を否定できません。知事は、「自衛隊はまさに国を守り、国民を守る存在であり、我が国になくてはならないものである、心から感謝すべきである」と6月議会で答弁されています。これらの教科書で県立の中学生が学ぶ、子供たちが自衛隊について正しい理解と感謝すべき態度を養うことが本当にできるのか。知事としてお考えをお伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 6月議会でも申し上げたとおり、自衛隊は、国を守り、国民を守る存在であります。我が国になくてはならないものであるという気持ちは変わりません。
 自衛隊についての記述は教科書によって表現は違いますけれども、議員御指摘のように、東日本大震災での自衛隊の献身的な災害派遣活動が国民から感謝され、世界からも高い評価を受けていることなどについて、しっかりと教えていただきたいと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)次に、拉致問題であります。
 北朝鮮による日本人拉致問題は、国家主権および国民の生命と安全にかかわる重大な問題であり、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、総力を挙げて最大限の努力を尽くすべきことが日本政府の方針であります。
 県立水口東中学採択の東京書籍は、次のとおりであります。「日本が過去に植民地支配を行い、戦争で大きな被害を与えるなど、東アジアや東南アジアに耐えがたい苦しみをもたらしたことを忘れてはなりません。また、日本と北朝鮮との関係では、拉致問題が残り、北朝鮮との関係は好転していません」。この記述では、拉致問題がかえって北朝鮮との関係回復の障害のように理解される可能性があります。さらに、前段で我が国の植民地支配に触れることにより、拉致の犯罪性を減殺するかのようであります。
 知事は、「拉致問題が北朝鮮による人権侵害であることは明らかで、日本人として、解決に向けて強い意思を持ち続けることが大切である」と答弁されています。果たして、この記述で拉致問題についての正しい理解を子供たちが得ることができると考えるか、知事にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 拉致問題が北朝鮮による人権侵害であることは明らかでありまして、日本人として、解決に向けて強い意思を持ち続けることが大切であります。
 教科書における拉致問題については、記述や表現などに差があるものの、各学校でしっかりと指導を行っていただきたいと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)次に、外国人参政権についてです。
 日本は、参政権を在日外国人には認めていません。これは参政権が国民固有の権利であることに基づきます。県立河瀬中学採択の教育出版は、次のとおりです。「現在、日本に住む外国人には選挙権や被選挙権、公務員になることなどに制限があります。これらについては、違憲ではないかとする訴訟がしばしば起こっています」。この記述では、外国人に参政権を与えないことは悪いことであると子供たちが理解する可能性が高いと考えられます。将来の主権者を育てるという目的からして、問題があろうかと思います。知事のお考えを伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 在日外国人の参政権については、さまざまな意見があることは承知しております。そういう中にあって、将来の民主主義の主権者を育てるという教育の大切な目標に従って、子供たちを指導していただきたいと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)昨年の4月6日に東京都内で開かれた全国知事会議で、外国人参政権についての議論が行われました。会議の席上、嘉田知事は、「外国人参政権を認めてもいいのではないか」と、理解を示したそうであります。その2カ月後の6月県議会において、奥村議員が知事の見解を問うたのに対し、知事は、「おおむね間違いございません」と回答されています。
 続いて、滋賀県政を預かる立場として賛成なのか反対なのかただした回答については、「私から、今すぐに積極的な賛成、反対の意思を表明することは考えておりません」とお答えになっていらっしゃいます。これは言いわけにしかとれません。そういう半端なことなら、最初から全国知事会で、全国の知事たちの前で軽々に発言しないほうがよかったのじゃないかなというふうに私は考えます。石原慎太郎知事を初め全国の知事たちが、はっきりと自分の態度を、イエス、ノーを覚悟しておっしゃる。それが全国知事会の席上での発言であります。
 参政権に対して、嘉田知事はそのとき、いいのではないかという方向で話をされたというふうに仄聞いたしております。ならば、自分の信じるところに従って、滋賀県議会において奥村議員の質問に堂々と賛成、反対を表明されるべきであったと思います。そのことについて、お考えをお聞かせください。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 昨年の知事会議の新聞報道がいささか誤解があったということで、私は、その後、正確にそのことを申し上げました。参政権の問題は民主主義の原点であるので、議論するのは大事なことだと。ただし、直ちにそこで参政権を付与するべきであると言っているのではない。一般的な議論のあり方として、国民的議論が必要だと申し上げたところでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)だとすれば、新聞にあのような記事が出るというのは、新聞社が間違ったことを書いたというふうにもとれるわけなんですけれども、そうなのかどうなのか。東京での全国知事会の議事録をもう一度洗いざらい見ればわかることだと思っております。
 賛成なのか反対なのか言えないということで去年おっしゃっておられる。僕はそうじゃないと思う。滋賀県知事として、一つ一つの案件というのは小さくても大きくても、自分の意思をはっきりする。それで味方がふえようが敵が増えようが関係ない。それが滋賀県のトップリーダーであるというふうに思っております。
 ですから、先ほど来、たくさんの議員からいろんな質問もありましたけれども、自分の信念の思うところを覚悟を持って述べていただきたい。それができると思っていますので、よろしくお願いを申し上げます。
 教育基本法が改正されて、学習指導要領が改訂されたにもかかわらず、教育基本法の趣旨が生かされておらず、国家および社会の形成者としての資質を養う(第1条)とする教育の目的は、具現化されておりません。教育長、もう一度、請願の趣旨に従って、採択を一からやり直したらいかがでしょうか。お伺いします。
○議長(家森茂樹君) 済みません。一問一答で教育長の部分はもう終わってませんか。
◆3番(有村國俊君) 関連して、今、知事の答弁をいただきましたので、その知事の答弁にしたがって、もう一度、学習指導要領に関連して、教育長、採択した教科書について、もう一度やり直しをしたらどうでしょうかという質問にしたいと思います。
○議長(家森茂樹君) 結構です。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 教科書採択につきましては、無償措置法で定められました制度やら方法、手続、また、県が示しております基本方針にのっとり、段階を踏んで決定したものでございますので、今からやり直すことはできないと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)そういう回答が来ると思いました。
 では、これらの教科書を使って学校で教鞭をとる先生に対して、教育基本法と学習指導要領の趣旨を十分に踏まえた授業を、丁寧に、しっかりと子供たちに教えていただくように、教育長から御指導していただけますでしょうか。
◎教育長(末松史彦君) 常にその方向で指導しておるところでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)教科書問題はこれぐらいにして、次に移ります。
 湖岸緑地岡山園地およびその周辺の適正な維持管理について、すべて知事に質問いたします。
 知事は、滋賀県内をくまなく回って、琵琶湖の環境保全を願い、それを担う滋賀を目指しておられます。琵琶湖大橋から県道近江八幡大津線、通称湖岸さざなみ街道を彦根方面へ進む途中に、近江八幡市内を通過する場所、左手に湖岸緑地岡山園地施設およびその周辺があります。現状は、湖岸道路を通行する人々から、「草津市や守山市や野洲市までは湖岸の整備ができているのに、何であそこだけ景観が悪過ぎるのか」と苦情を受けているあの場所のことであります。知事、御存じですよね。とても県民が憩えるような自然公園ではない、非常に劣悪な状況です。改善要望が近江八幡市から、あるいは地元自治会から何度も届いているはずです。管理をどのようにしているのか、お伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 確かに庭園のような人工的な管理を求める方々には、草津、守山、野洲方面の湖岸にある都市公園に比べまして、岡山園地は管理が行き届いてないとの印象を受けられると思います。私もあの近くはいつも通らせていただいて、どの場所で、どういう状態であるかは存じ上げております。
 そのような中で、自然公園施設は都市公園とは異なります。先ほど申し上げました南部の草津、守山、野洲は都市公園でございますが、自然公園である地域は、自然の状態にある樹木や水辺を残すことで、生き物の生息の場となるという意義もございます。特に、岡山園地の周辺にありますヨシ帯は、琵琶湖でも大変貴重なニゴロブナ、ホンモロコの在来種の産卵の場ともなっておりまして、人々が近づかない場所を残すことも大切であります。
 これに加えまして、県政全体で予算配分の重点化、コスト縮減などを行う中で、自然公園施設の維持管理、バランスをとってきたところでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)知事の得意分野は何ですか。教育ですか。経済ですか。それとも福祉ですか。知事の得意分野って、お好きな分野はやはり環境ではないんでしょうか。少なくとも私はそう思っております。
 であるならば、環境先進県を唱える以上、良質な琵琶湖の景観維持のために、東から1.6ヘクター、1.85ヘクター、0.34ヘクター、0.24ヘクター、0.48ヘクター、そして2.39ヘクター、合わせてトータル7ヘクタールの良好な維持管理を行うこと、これ、当たり前のことですよね。なぜ今日までその当たり前のことができていなかったのか、再度、知事にお伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 先ほど申し上げましたように、良好な維持管理、人々にとっての良好な維持管理と、生物にとってとは異なります。そのような中で、この岡山園地につきましては維持管理を区分化しております。利用状況を見ながら、自然の状態を残し、生物多様性の保全にも役立つ区域と、人工的に草を刈り、そして人々が利用しやすい場所にするということでございます。
 具体的には、岡山園地は自然景観に親しむという本来の利用目的ではなく、地域外の人によるキャンプやバーベキューにも多く利用され、また、ごみの放置などの問題もあったところから、一部区域について草取り等を行わないことにしたと報告を受けております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)何かすごい答弁ですね。今お聞きしてたら、自然景観に親しむという本来の目的ではない、地域外の人がキャンプとかバーベキューでごみを何か置いてったこと、それはまるで地元の近江八幡が悪いような言い方に聞こえました。そうではない。
 自然公園として30年前に滋賀県が水資源開発機構から引き受けたときに、滋賀県が責任を持って管理をしましょうということで、あの自然公園は始まったわけです。遊歩道もある。看板もある。そこに木が生い茂ってぐじゃぐじゃになって、私ぐらいの背丈の草木が生えて、遊歩道歩けないです。そんな管理をしていたから、ごみを捨てられたり、キャンプでトイレを汚く使ったりとか。落書きと一緒ですね。落書きも1回汚くしたら、どんどんどんどんひどくなっていく。そのことをそもそもをほったらかしにした今の知事の答弁は、私はとても違うと思う。滋賀県のリーダーの発言ではないと思う。人のせいにしている。そのことについて、もう一度、知事の答弁をいただきたいと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 人々が利用するべきところはしっかりと、トイレも含めて管理をさせていただいております。同時に、自然公園、都市公園と異なりますので、生物の多様性の保全のところについては、できるだけ人手を入れないというところのバランスをとった維持管理を全体としてさせていただいていると理解をしております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)都市公園と自然公園の違いは、知事の今の説明だと違うんだと。それは全く根本からボタンのかけ違いです。自然公園、あそこを受けたときは、水資源開発機構から受けたときは今の形じゃないんですよね。それをずっと滋賀県が維持管理をしなきゃいけないのを近江八幡市に委託をして、そして、自然管理、県内で全部で1億1,000万ぐらいあったんです、平成10年度。岡山園地については560万ぐらいあった。それが今、60万。60万のうちの草木を刈るのは30万です。一般会計からいったら、0.000000、零が6つぐらい、6ぐらいです。
 平成19年度に、コスト縮減を目指して、あり方委員会で、この岡山園地、将来的に放置をしていいという結論が出されました。知事、御存じですか。任命責任者である知事は、そのことを御存じだったのかどうか、まあ、それはいいとして、今、ほったらかしの状態で予算づけも切ってしまって、もう、あの地帯は大変なことになっています。近江八幡市議会においても幾度も協議をされている。そして、県当局の担当者とも幾度の協議もされている。地元自治会からも、連合自治会からも、要望も出ている。今回、滋賀県の市長会のほうにも要望が出ている。ずっと要望が出てきたのに、ほったらかしだったということなんですよ。知事、その辺、どう思われますか。再度お伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 さまざま県内の26園地がございます。それぞれのところから要望をいただいていること、うかがい知っております。そういう中で、岡山園地については利用状況から考えて、約7ヘクタールのうち、南側の2.4ヘクタールを憩いの場として管理することが適切だと聞いております。
 しかし、地元にはさまざまな意見があることから、県内全体の自然公園施設の管理のあり方を考える中で、地元とも十分話し合っていきたいということでございます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)それだったら、滋賀県、直接管理されたらどうですか。近江八幡市も県から委託を受けてずっとやってきていますけれども、とてもじゃないけども、地元の老人会の皆さんも70を超えて、自宅から遠いこの岡山園地まで、自転車あるいは歩いて、つえをついて、乗り合わせて、とてもじゃないけどできません。約7ヘクタールの土地を草刈りできません。県で管理すべきです。当たり前です。そういう約束で水資源開発機構から受けたんですよ。
 都市公園は指定管理者制度を設けていらっしゃいますね。大津、きれいです。きのう、嘉田知事がおっしゃった。レマン湖あるいはジュネーブの湖畔のようにきれいに美しくなっている。近江八幡のあそこの部分は自然公園。自然公園だから今の状況でいいというふうに私には聞こえます。そうじゃないでしょう。
 大変失礼な言い方をしますけども、環境に対して、先ほど申し上げたように、環境に対して私は得意分野ですよと、あるいは、そういった環境県滋賀を目指しているというリーダーである以上、そういうことを言われたときに、そうだね、確かにあそこひどいね、何とかしようじゃないかというふうに考えるのが知事の役目じゃないんですか。ずっと防波堤、バリヤーみたいな感じで、議会答弁もそうなんですよ。議員が言ったことに対して、だめなことはだめだとはっきり言ったらいいと思う。それはいいね、検討しようじゃないか。そうでないと滋賀県議会が発展しません。
 車の両輪だとおっしゃるんなら、県議会もストップばっかりしているわけじゃないんですよ。県議会だって、いい提案をして、何とか採用していただければ、県民生活がよくなるじゃないかというふうに思ってやっているんですよね。
 そういう意味で、嘉田知事、あそこの岡山園地およびその周辺、これから将来にわたってどういうふうにしたいのか。知事としてのスタンス、ビジョンを語ってほしいと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 地元の皆様が、特にあそこについては老人会の皆様が御苦労いただいて、草刈り、清掃など維持管理していただいておりますこと、報告を受けております。大変感謝をしております。
 あわせて、利用者に対する安全指導などもしていただいているということで、地元市の御貢献に感謝を申し上げるところでございます。
 あわせて、環境に配慮するからこそ、例えば岡山地先のヨシ帯というのはニゴロブナの産卵場、あるいはホンモロコなど在来種の自然の生息地としても重要でございます。そのようなところから、しっかりとバランスをとって維持管理、あるいは自然生態として残すところは残す、それが知事としての方針であろうと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)知事、県内くまなく歩いたっておっしゃるの、自負している知事ですもん。それ、ちょっと答弁が違う。ヨシなんかないです、あそこ。ヨシない。違うところと勘違いされています。さっき、御存じですねと言ったときに、ああ知っているという、うなずいていただけたので。知事、もし、もう一度見に行きたいということであれば、ぜひ私も同行しますし、現状を見ていただけたら、恐らく、県議会で言ったこと、ちょっとあれだったかな、何とかよくしなきゃいけないかなというふうに思っていただけると思うんですよ。ちょっとお伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 岡山の山を越えて、左にぐっと入った水茎の干拓地の沖合のところですよね。あの辺は大事な産卵場だと私は伺っております。(発言する者あり)
◆3番(有村國俊君) (登壇)何の話やというふうに、僕もそう思いますよ、今。これ、滋賀県議会で、もう一度よく考えてほしい、知事。滋賀県議会の議場なんですね。ここでやっぱり議員が一生懸命何とかしたいという思いで質問しているんだから、それに対して本気で返していただかないと、議論にならないんですね。ほんと、つまんない。みんなが大事な時間を共有してるんで、その大事な時間というのは、もっと建設的じゃないとやっぱりよくないと思うんです。本件に限らず、知事との答弁はかみ合わないというふうに私聞いておりましたけど、まさにそのとおりだなというふうに思って、ちょっとがっかりしております。
 しかし、しかしというのは、今後、草木が生えるんで、もう生えてる、待ったなしで。きょうも生えていますね。この草木が生えているんで、それを検討しようじゃありませんか。どうするのか、あそこ一帯。どうするのかということをもう一回お願いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 先ほども申し上げましたように、住民の皆さん、あるいは地域の皆さんが利用しやすいような形にどうするかというところも含め、また、自然は残すところは残す、そのバランスを持って、しっかりと地域割をしながら、皆さんの満足のいくような維持管理できるように、県としても考えていきたいと思っております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)はい、どうもありがとうございます。きりがいいので、これで切りたいんですけども、今おっしゃった、検討していくというのは、いつから検討していただけるんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 できるだけ速やかに担当と相談をさせていただきます。
◆3番(有村國俊君) (登壇)雄大な琵琶湖と、それから比良山系を望むこの公園を放置しているのは、県の大事な財産を放置していることであります。早急に適正な管理を求める上で、今、検討していただけるという答弁だったと思うんですが、滋賀県内のほかのエリア、高島もありますし、28エリア、自然公園がありますので、それも同様に検討していただいて、県民が憩える、そしてまた楽しく歩きたくなるような自然公園を目指していただきたいということをお願いを申し上げて、質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(家森茂樹君) 以上で、3番有村國俊君の質問を終了します。
 
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平成23年6月定例会質問

質問内容

  1. 教育基本法および学習指導要領を厳守した教科書の採択について

議事録

 平成23年 6月定例会(第12号~第18号)-07月06日-05号
次に、3番有村國俊君の発言を許します。
◆3番(有村國俊君) (登壇、拍手)平成18年、自由民主党の安倍内閣時代に実現した教育基本法の改正は、都道府県議会および市町村議会において教育基本法の改正を求める決議が数多く採択され、いわば国民の支持を得て行われたものであります。本議場においても幾度となく論じられた、4年に1度の中学校教科書採択がいよいよ来月、各教科書採択区において実施されます。
 教育基本法改正で、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛することがうたわれました。学習指導要領には、我が国の伝統と文化の特色を広い視野に立って考えさせる、あるいは、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てることが挙げられました。教育基本法の改正は、その基礎づけを与えたと言えます。
 したがって、日本の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てること、つまり、歴史においては文化と伝統の特色、神話、伝承、歴史上の偉人、明治維新、公民では北朝鮮における拉致事件、領土問題、国旗、国歌、郷土、家族の意義など、わかりやすい項目で丁寧に教えることが求められるわけであります。
 世界のどの国もそれぞれ固有の歴史を持っているように、日本にも固有の歴史があります。欧米諸国の力が東アジアをのみ込もうとした時代には、日本は西洋文明と対峙して、近代国家の建設とその独立の維持に努力いたしました。しかし、それは諸外国との緊張と摩擦を伴う大変厳しい歴史でもあったわけであります。こうした先人のたゆまぬ努力と犠牲の上に今日の豊かな日本があります。
 ところが、戦後の歴史教育は、私たちが受け継ぐべき文化と伝統を忘れて、誇りを失わせるものでありました。特に歴史の影の部分を殊さらに強調して、誇るべき歴史上の人物の功績などは省いています。これらの教科書で学んだ中学生の感想は、日本はひどい国だとしか答えようがない始末です。子供たちには世界的視野の中で、日本人の自画像を品格とバランスを持って健全に学んでもらわなくては困ります。そのためには、親、大人たちが自分の国の歴史に対していかに向き合い、学校で歴史を学ぶ子供たちに何をはぐくんでもらいたいと考えるべきか、知事にお伺いします。
○議長(家森茂樹君) 3番有村國俊君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)有村議員の最初の質問にお答えさせていただきます。
 国や郷土を愛する心は、まずは身近な家族や自分の住む郷土のよさをさまざまな体験や学習から発見し、誇りに思うところから育っていくのだと考えております。大人がまず地域や日本の歴史、文化遺産に触れることを通して、先人の業績の積み重ねが歴史となることを認識して歴史に向き合うことがまず大切であります。子供たちはそういった身近な大人の姿から地域のよさや歴史について学び、国や郷土に対して誇りや愛着を学んでほしいと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)これからどのように生きていくかということを考えるときに、先人の歩みということを知ることは非常に大切なことだと思っております。私の記憶ですと、学校の歴史授業は年号とか用語の知識は得られても、先人の生きざま、例えば時代背景とか対外関係、当時の世界潮流の価値観でいかなる選択を日本が迫られて、いかに決断したかなどは、残念ながら、正確には学校の授業で教えられておりません。
 例えば明治37年の日露戦争、これは、日本が負ければ植民地になってしまうという現実を官民挙げて全国民が危機感を共有したこと、そして、日本が世界の予想を覆してロシアに勝利したこと、その影響が全世界に波及したこと、特にアジア、アラブ、アフリカ諸国に対しては欧米諸国の植民地支配から独立運動へと火をつけたこと、そして、107年経過した現在においても日本に感謝している国々が世界じゅうにたくさん存在するということ、これを子供たちに教えてほしいです。
 教育基本法の改正を受けて、学習指導要領で示す目標が、我が国の歴史の大きな流れを世界の歴史を背景に各時代の特色を踏まえて理解させる、と変わりました。これは、各時代の特色を単に知識として教えるのではなくて、世界的視野の中で、日本の大きな流れについて誇りを持って語ることができる、そういったことが大事だというふうに考えておりますが、教育長の見解をお伺いいたします。
◎教育長(末松史彦君) (登壇)お答えいたします。
 子供たちが我が国の歴史の大きな流れをつかむ中で、伝統と文化の特色について、広い視野に立って考え、歴史に対する愛情を深めることによりまして、国民としての自覚や誇りをはぐくめるよう指導することが大切であると考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)そうだとすれば、そのような観点から、例えば天皇陛下の存在がどのように国の歴史を特色づけているか、わかりやすく丁寧に記述されているか、念入りに教科書を調べる必要がありますが、教育長のお考えをお伺いいたします。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 時代によりまして、天皇の歴史へのかかわり、これはさまざまでありますが、天皇の政治および文化へのかかわりなどを調べることは、この時代の特色を学ぶ手段の一つとして大切な観点であるというふうに考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)そうだとすれば、そのような観点から教科書の査定を行い、そして、その結論に基づいて採択が行われなければならないとなりますが、教育長のお考えをお伺いします。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 社会の歴史的分野の教科書における調査観点としましては、例えば歴史の大きな流れ、天皇を含む歴史上の人物や文化遺産、歴史の国際関係や文化のあらまし等が考えられるものでございます。そうした上で、採択権者において、これらに基づいた十分な調査研究が行われ、教科書が採択されるものと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)そうしたら、率直な知事の政治的信条と基本方針についてお伺いいたします。
 教科書採択の対象として、ことし3月に検定合格となった中学校の教科書の中には、日本固有の領土である竹島や尖閣諸島について、韓国や中国の主張にも正当性があるかのような記述、あるいはいまだに自衛隊違憲論を憲法解釈と同列に取り上げるなど記述する教科書について、知事はどう思われますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 教科書における自衛隊の記述はさまざまであると理解しております。今回の東日本大震災の救助活動や復興支援において示されたように、自衛隊はまさに国を守り、国民を守る存在であり、我が国になくてはならないものであると考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)知事はすべての会社の教科書の内容をごらんになっていただいていないかもわかりませんけれども、自衛隊は憲法違反ではありません。県内には自衛隊の家族や関係者がたくさん居住していらっしゃいます。また、知事がおっしゃるように、東日本大震災、この間からおっしゃっていました自衛隊の献身的な活動、これが広く国民に知れ渡っていて、世界じゅうからも評価されている。まさにそのとおりだと思います。しかし、その自衛隊について、存在そのものが憲法違反であるかのような教科書を読んだ自衛隊の関係者や御家族、子供たちはどう思うでしょうか。お父さんの仕事って憲法違反ですかというふうになってしまいます。知事、これは問題だと思われませんか、お伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 先ほども申し上げましたように、教科書の記述はさまざまですが、今回のような大震災において、自衛隊、警察、消防の方々の献身的な働きに対しては、国民のみならず世界的にも高い評価を受けております。こうした活動を行っていただいている自衛隊、警察、消防の方々に対して私たち国民は心から感謝すべきであると同時に、こうした人たちを支えてくださっております家族の方たちに対しても感謝することが大切であると考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)自衛隊は暴力装置だというふうに、ある閣僚がこの間言っていたのを今思い出しましたけれども、自衛隊というのは、何か災害時だとかがあったときには本当に命を削ってでも、みずからを犠牲にしてでも国家・国民を守るんだという本当の気概を持って精力的に頑張っていただいている、そんな組織であります。そういったことで、自衛隊違憲論を間違って解釈してしまうような教科書はぜひとも採択していただきたくないということを申し上げたいと思います。
 次に、歴史上の人物についてですが、二宮尊徳、中江藤樹、勝海舟、高杉晋作、上杉鷹山などは、私たちが常識的に知っておきたい人物です。特に中江藤樹は、本県においては必ず教えるべき偉人です。知事は中江藤樹について滋賀の中学生が知っていたほうがよいと思われますか、お伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 歴史上の偉大な人物を子供たちに教えることはとても大切であり、滋賀県としても中江藤樹について資料をつくって教えていただいていると理解しております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)資料をつくって教えていきたいということだと思いますけれども、とても大事なことです。しかし、中江藤樹の名前、それすら載っていない教科書があります。滋賀の教育上においては問題があります。教育方針には、地元、地域の偉人、先人の生き方を学ぶことを推奨しております。であれば、中江藤樹を初め、歴史上の偉人たちを子供たちにしっかり教えることがとても大切なことと思います。知事も同じ意見でしょうか、お伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 先ほど申し上げましたように、歴史上の偉人について子供たちに伝えることは大変大切だと思います。例えば、高島でしたら中江藤樹、そして豊郷でしたら伊藤忠兵衛さんというような方たち、それぞれの地域にそれぞれの偉人があると思いますので、ここについてはしっかりと教えていただきたいと思っております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)それでは、次に教科書の拉致問題に移らせていただきます。
 今でこそ、北朝鮮による拉致という、だれもが知る事件ですが、その真相は長い年月をかけた家族の孤独な闘いによって明らかになりました。一つの失踪事件が、やがて点と点をつなぐように別の失踪事件へと絡み、得体の知れない陰謀のアウトラインが見え始めたわけです。
 個人の存在を無視して駆け引きを続け、偽装やうその情報しか提供しない。そのすべてに翻弄され、失踪から30年以上の月日が流れ、70歳をともに超えた横田御夫妻は、小柄で、穏やかで、時々弱々しくさえ映ります。しかし、娘との再会を信じるその気持ちは決して折れることはありません。だからこそ、そのりりしく懸命な姿は多くの共感を呼びました。現在、文部科学省が全国の学校へ上映することを通達している映画「めぐみ──引き裂かれた家族の30年」は、この事件が日本に住むどの家庭にも起こり得たということと同時に、そこに描かれている、時に風化されない親の愛が、家族を持つ人々の胸に迫り来ます。
 ここで披露いたしますが、この映画のパティ監督のメッセージです。「親は子供を一生かけて一番愛し、励まし続ける。子供は、親からいつも励ましとインスピレーションを与えてもらっている。横田御夫妻のめぐみさんへの終わりなき献身的な愛を貫く姿がすばらしい」とつづられていました。だからこそ、私たちは北朝鮮に対して、拉致した日本人を返してくださいではなく、取り返すという強い覚悟を持ち合わせたいものであります。
 そこで、お伺いしますが、北朝鮮における拉致が国民的課題であり、許されない人権侵害、国家的犯罪であることは明らかですが、知事の拉致に対するお考えをお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 拉致問題が北朝鮮による人権侵害であることは明らかであります。日本人として、解決に向けて強い意志を持ち続けることが大切であると考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)しかし、知事がおっしゃるそういった方針といいますか、それから大きくそれた、北朝鮮による拉致問題が北朝鮮との関係の好転を阻害している問題であるかのような記述が、エントリーしている教科書にあったとしたら、大変なことになります。拉致問題は国家の問題であり、許しがたい人権侵害であるとともに、ごく身近な人が拉致に遭ったらどうするのかという、人間としての根本的な問題も含んでいます。子供たちには拉致についてきちんと教えるべきと考えています。知事のお考えをお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 教科書における拉致問題の記述はさまざまですが、先ほど申し上げましたように、拉致問題が北朝鮮による人権問題であることは明らかです。解決に向けて強い意志を持ち続けることが大切であると考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)今、知事にお伺いしましたのは、そのことをきちんと子供たちに教えるべきと考えますがいかがですか、ということなので、再度お願いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 教科書の記述はさまざまでございますので、人権侵害であることについては伝えるべきと考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)伝えるべきでありますという、それはそうだと思いますけれども、子供たちという主語が今抜けているんです。だから、ちょっとその辺のところは気になるんですけれども、子供たちにしっかり教えるべきだというふうに思っていらっしゃるということだと解釈させていただきたいと思います。
 次に、国旗についてです。
 これは、国の歴史や文化をあらわした深い意味を持つシンボルであること、だからこそ、どの国も国旗を大切に扱い、愛着を持って生活の中で掲げられていることを教科書を通して子供たちにしっかりと教えていただきたいです。
 本県も公共施設に国旗が掲揚されています。しかしながら、この大切な国旗が、真新しく、すかっとしておりません。糸がほつれた国旗があちらこちらで目につきます。以前、ある学校で日の丸の部分が半分からちぎれてなくなって放置されていました。これは絶対に改め、注意していただきたいです。日常の管理を徹底すべき基本であります。国旗を尊重することが大切とする心構えについて、知事の見解をお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 子供たちが国旗が国を象徴するものであることを理解し、それを尊重する態度を育てることは大切であると考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)それでは、県のいわゆる公有施設で国旗が掲揚されている、ここの県庁にも掲揚されておりますけれども、糸がほつれているかどうか、見ていただいたらわかると思いますが、これからきちっと国旗は、やはり風化して糸がほつれることはありますので、しっかりと、真新しく、すかっとした国旗を掲揚していただきたいと思います。知事、いかがでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 そのように努力させていただきたいと思います。
◆3番(有村國俊君) (登壇)あわせて、先ほど来申し上げているように、学校教育において、国旗を尊重することが大切であるということをしっかりと先生から子供たちに伝授していただきたいということをお願い申し上げます。
 それでは、再び教育長にお伺いいたします。
 知事は、自衛隊については、これは当然しっかり教えていくべきだと、中江藤樹についても教えていくべきだと答弁されて、拉致問題はしっかり教えるべきというふうに答弁もされております。国旗はきちんと尊重すべきだと、県庁、あるいは県の公有施設、あるいは学校においても、国旗を尊重することを教えていきたいというような旨を答弁されました。知事の政治的信条や基本方針に沿った教科書、これを採択すべきと考えますが、教育長にお伺いいたします。
◎教育長(末松史彦君) 今お話しいただきましたような形の中で、今、知事の答弁もありましたような、そういうふうなものを含めまして採択していきたいというふうには思っております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)教科書採択は各教科書の採択区というのが設けられて、滋賀県でもいろいろなところで議論が行われて、8月には決まります。だから、今、知事や教育長がおっしゃったことというのはまさに大事なことでありまして、ぜひそういった知事や教育長のお考えなどが反映されるような教科書が採択されればいいなというふうに私も思っております。
 教育基本法および学習指導要領を厳守した内容を子供たちに提示して、授業で教えるという教育界の確固たる信念こそ肝要かと思います。ごく当たり前の常識感覚を大切にして、滋賀県民が願う教育のあり方を見出して展開されることを願っております。県民の負託にこたえる責任と権限を果たすということはどういうことか、その意味について、教育長の見解をお伺いします。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 教育基本法では、教育は、人格の完成を目指し、国家および社会の形成者として必要な資質を備えた健康な国民を育成することをうたっております。また、各個人の能力を伸ばしつつ、自立的に生きる資質を培うことを目的として行われるものというふうにしております。また、学習指導要領では、その目標に、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し、公共の精神をたっとび、国家の発展に努め、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと、これが示されております。
 県教育委員会といたしましても、次代を担う子供たちの教育に責任を持って、教育基本法にのっとり、学習指導要領に示された教育の目標が達成できるよう努めまして、県民の負託にこたえてまいりたいというふうに考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)歴史は100年、200年の大きな流れの中で理解して、先人がどのような思いを持って行動したのか、把握することが重要です。日本は、さきの大戦の敗戦国であります。しかしながら、当時の世界情勢に対して真正面に向かい合ったときに、国民はどのように判断したのか、国の指導者、あるいは兵隊として戦地へ赴いた10代、20代の若者たち、そして日本に残った多くの兄弟、家族たち、みんながそれぞれの立場で、国のために何ができるのかを考え、どのように決意して行動したのか、史実に基づいて理解することこそが、真に歴史を学ぶことではないでしょうか。
 これは、戦争の肯定でも美化でも何でもありません。今の子供たちには敗戦による日本の暗い過去ばかりを教えて自信をなくさせるのではなくて、自分たちが生まれて、これから大きく育っていく国がどんな歴史を持っていて、その時代時代を勇気と希望を持って必死に生きた先人たちから学ぶことのできる教科書を採択するべきとする意向は、実は県民の総意ではないでしょうか。そのような観点からは、教育基本法および学習指導要領の目標に最も近い、適合度の高い教科書を滋賀県としては選ぶべきです。教育長、いかがでしょうか。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 歴史の教科書につきましては、学習指導要領の歴史的分野の目標にもありますように、歴史に対する関心を高め、我が国の歴史の大きな流れを理解できるとともに、歴史に対する愛情や国民としての自覚を育てられるような教科書を採択すること、これが重要であると考えております。したがいまして、採択権者が専門的な教科書研究を行い、適正に採択することが必要であるというふうに考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)まさにおっしゃるとおりだと思います。だとすれば、もう一度繰り返しになりますけれども、教育基本法および学習指導要領の目標、これは文部科学省から出ていますが、この目標に最も適合度の高い教科書を滋賀県としては選ぶべきだというふうにおっしゃっているんですね。再度確認させていただきます。
◎教育長(末松史彦君) 検定教科書と言われるものは一応そういう基本法および学習指導要領、それにのっとった形の中でできております。そういう中で、地域に応じた非常に最適な教科書、これを調査研究することによって採択すること、これが必要であるというふうに考えております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)1つ確認させていただきたいんですが、日本の領土を学ぶ上で、北方四島の帰属と竹島、それと尖閣諸島などについては、基礎知識を丁寧に学校で教える必要があります。児童生徒にわかりやすく教えていただくことをお約束していただけますか、教育長にお尋ねいたします。
◎教育長(末松史彦君) お答えいたします。
 領土、領域に関する問題につきましては、学習指導要領あるいは政府見解では、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の北方領土、それから竹島、尖閣諸島が我が国固有の領土であること、これが記述されております。そういう面におきまして、こうしたことについて適切に指導してまいりたいというふうに思っております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)そうですね。歯舞も歯舞諸島というふうに教科書に書いてあるのがありましたけれども、歯舞群島が正確でありますので、そういうふうに記述は変えられていると思うんですけれども、しっかりとその辺のところを子供たちに教えていただければありがたいなというふうに思っております。
 それでは、領土について教えるということは、手法としていろいろあろうかと思いますけれども、児童生徒に日本全土を意識してもらって認識してもらうということを目的にするのであれば、県内の全学校の例えば校長室の前の廊下の横の壁にでも、日本の領土と領海、これを子供たちにわかるようにしっかりと白地図を社会科授業の一環として張り出していただきたいということを要望いたしますが、教育長はこの考えについてどのような見解を持っていらっしゃいますでしょうか。
◎教育長(末松史彦君) 児童生徒の地図の学習とかかわりまして、多くの学校におきましては、教室や廊下等に日本地図、これを掲示しているところであります。これは、小学校におきましては各都道府県の名前を全部覚えるというようなことを含めまして張っているところでありますけれども、大型地図の張り出しにつきましては、それぞれの校内の環境、これを考慮する中で、適切な場所に掲示するように、それを働きかけていきたいというふうに思います。
◆3番(有村國俊君) (登壇)働きかけていきたいということで、ありがとうございます。いつごろ働きかけていただけそうでしょうか、お伺いします。
◎教育長(末松史彦君) これはすぐさまでも働きかけていきたいというふうには思っております。
◆3番(有村國俊君) (登壇)よろしくお願いします。
 お隣の中国と韓国の子供たちは、自分の国の歴史と文化、あるいは領土について自信を持ってみずからの主張を行います。滋賀の子供たちも同じように、日本の歴史と文化に対して自信と誇りを持って、日本の領土を理解しつつ、その上で、中国や韓国の子供たちと互いを尊重し合いながら切磋琢磨して、日本人としてのアイデンティティーを養う力を学校教育において整えていただけることを心から期待を申し上げ、質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(家森茂樹君) 以上で、3番有村國俊君の質問を終了いたします。
 
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