熊本地震は、震度7が立て続けに2回発生し、震度6弱が7回も発生するなど内陸直下型地震として観測史上初の現象が見受けられました。あらためて地震の脅威を痛感しました。地震によって亡くなられた方々とご遺族に深く哀悼の意を表し、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
滋賀県は、発災直後から職員等を派遣し人命救助や健康相談をはじめ、益城町においては避難所やボランティアセンターの支援など、積極的な活動を展開し高い評価を受けています。私も関係者の協力を得て、避難所で役立つ発泡スチロール製の組立仕切板を大型トラックで搬入する一翼を担わせていただきました。
日本において地震はいつどこで発生するかわかりません。熊本地震から、まだ2カ月少々ですので課題等の対策を全て確立することは困難ですが、不安をひとつずつ解消するために私たちは出来る事から速やかに行動する必要があります。
まず、地震が起こった時に一番心配することは、建物が壊れ押し潰されるという身の危険です。熊本地震においても、大きな揺れを何度も繰り返し建物が破損しました。被災された方々は屋外にテントを設置し、やむなく車中泊の日々を過ごしました。
また、全国各地からプッシュ型支援により多くの救援物資が熊本県庁や市役所へ送り届けられましたが、避難所には水や食料が行き届かないという報道もありました。これらの事態は本県でも起こる恐れがあります。
支援策適用の判断材料として幅広く活用されている「罹災証明書」の発行に時日を費やしたため、住宅再建の目処が付かないことや被災された方々が避難所から自立できないとも指摘されています。
地震対策の課題は大きく3点あると考えます。市町と県の情報共有の確保。災害対策本部となる庁舎や避難所の耐震性の確保。強い揺れが連続した場合の避難のあり方です。引き続き課題の抽出を行い、県議会、自民党県議団の郡市別政調会等において議論を深め、本県の地震対策を少しでも前へ進めて参ります。