滋賀県議会議員 ありむら国俊
滋賀県では「幻の安土城」復元プロジェクトの一環として、令和5年から令和25年の間、安土城跡の実態解明に向けた調査研究・整備を先月にスタートしました。
次の6区画を設定し新発見が期待されています。
- 大手道周辺地区(おおてみち)
- 天主台周辺地区(てんしゅだい)
- 主郭部周辺地区(しゅかくぶ)
- 旧摠見寺・百々橋道地区(きゅうそうけんじ・どどばしみち)
- 南面内堀・外堀地区(なんめんうちぼり・そとぼり)
- 搦手道地区(からめてみち)
ところで、10月10日に摠見寺本堂で開催された「安土城址で舞う」に今年もお招き頂きました。
しんと静まり返った秋夜の安土山に、時おり響く鈴虫の音色はとても風情があり、亡き織田信長公に奉納される華麗な能と筑前琵琶の調べは極めて幻想的で感慨深いものでした。
その理由は、まさにこの地で信長公を筆頭に柴田勝家、丹羽長秀、羽柴秀吉、前田利家、徳川家康(年齢順)や、千利休、京や堺などからの客人が集い、大切な約定を確認し合うかのように静かに盃を交わしながら、能を鑑賞されたに違いないと想像したからです。
当日の演目は「融(とおる)」。秋の名月が輝くなか、囃子(はやし)、謡(うたい)が重なり創られる美の臨場感は格別で歴史でつなぐ日本文化の一端を垣間見た気がしました。
さらにもう一つ、安土山・摠見寺の加藤ご住職、八幡山・村雲御所瑞龍寺の詫間ご門跡、拙寺など寺院関係者が着座した不思議なご縁も嬉しく思いました。
さて現在は、3年後に迫る「安土城築城450年祭」の成功に向けて、国、滋賀県、近江八幡市、地元関係者と、広く海外からも協力支援の絆を一段と強めるために奔走しています。
先週には「安土山屏風図」の探索について、県議会の奥村議長がバチカン市国を訪れ、三日月知事の親書を高官に手渡しました。私も同行したいと考えましたが正副議長不在のリスク管理上お任せすることにしました。
しだいに深まりゆく秋、安土山や八幡山におでかけされてはいかがでしょうか?