滋賀県議会議員 ありむら国俊
現在、滋賀県には33か所の内湖があり、総面積は約540haです。
西の湖は、220haで、全体の40%を占める県内最大の内湖です。周辺には広大なヨシ群落と水郷があり、琵琶湖八景の一つ「安土八幡の水郷」として親しまれています。
しかし、近年、西の湖と湖水が流出する長命寺川で異常増殖した植物プランクトンの影響により、アオコが発生し、水道水の異臭味や魚への着臭が確認されるなど、生活環境に悪影響が生じています。
直ちに県関係者と現地に向かい、令和2年度に西の湖へ流れ込む河川の流入負荷量の調査を実施して頂きました。令和3年度には有識者や地元関係者等で構成する「西の湖水質改善対策検討会」の立ち上げと検討の結果、西の湖において湖水中のリンの濃度が特に高くなっていることが判明しました。
今後は、アオコ発生の原因究明に努め、各種対策の実施を通じて、アオコ発生の抑制を目指すこととしています。
具体的に令和4年度は、極めて微細な酸素の気泡であるウルトラファインバブルを発生する装置を設置して、湖内に酸素を送り込む(曝気)ことにより、水質および底質を改善する実証実験を、環境省と連携して開始します。過日、安土コミュニティーセンターにて地元の方々を含め、概要キックオフ説明会に私も参画しました。
多くの方が西の湖を大切に思い、密接に関わりながら暮らしておられます。
私たちの西の湖をいつまでも大切な資源として守るために、国や近江八幡市と連携しながら、引き続き、県の財源をしっかりと確保しつつ、西の湖の水環境改善に向け、着実な取り組みを進めていきます。