委員長を拝命している県議会の文化・スポーツ対策特別委員会では、文化芸術の力を活かした「美の滋賀」づくりを重点的に審議しています。「美の滋賀」とは、私たち県民が県内にある多様な「美」の魅力を知り、その繋がりの中で「美」を生み出し育むことです。県民の誇りとして日常の暮らしに「美」が満ち溢れる、そのような滋賀の姿を目指します。
滋賀は「美の宝庫」と言っても過言ではありません。四季折々の趣を見せる山々、移ろいゆく光や風と共に刻々と表情を変える琵琶湖、落ち着きのある歴史的な町並み、地域の暮らしに根付き大切に守られてきた文化財など、豊かな自然と歴史を背景に多彩な「美」の魅力が県内に幅広く存在しています。
近年は、各地で古い町家や町並みを活かしつつ、新しい感性で創られた美術作品の展示会やワークショップを開催するイベントが行われています。古いものに新しいものを組み合わせ、新たな「美」を創り上げる取り組みは多くの人々の関心を引き付け、私たちに驚きや楽しさを与えてくれます。
例えば、近江八幡市の町家などを会場にする国際芸術祭の「BIWAKOビエンナーレ」、美術大学を舞台にした学生による「八幡まつり」のヨシ松明、わら縄の結び目などを展示する「MUSUBU SHIGA 空想 MUSEUM」、西の湖の自然を守り景観の魅力を引きたてる「ヨシ灯り展」など、古くからある滋賀の「美」を活かした新たな「美」を創り出す活動が県内に芽吹いています。
本県では「美の滋賀」づくりを進めるため、このような活動を支援し繋ぐ取り組みを進めています。
私たち自身が、私たちの身近にある「美」を意識し、日頃の生活に活かすことが美しく誇り高い滋賀づくり、さらには滋賀のブランド力の向上に繋がるのではないでしょうか。「美の滋賀」づくりに向け、県民の皆様と共に取り組んでいきたいと思います。