「選挙割」で投票率アップと地域振興の一石二鳥。 滋賀県議会議員 ありむら国俊

2018年5月12日

若年層の年代別投票率は、昨年10月の第48回衆議院議員総選挙において、10歳代が40.49%、20歳代が33.85%、30歳代が44.75%でした。

(全年代の投票率は53.68%)

若年層全体の投票率は、過去いずれの選挙においても他の年代と比べて低い水準にとどまっています。総務省や文部科学省では、若年層への選挙啓発や主権者教育に取り組むと同時に、関係機関と緊密な連携を図り投票率の向上に努めるとしています。

ところで、投票所でもらえる投票済証明書を提示すると、割引や特典が受けられる「選挙割」はご存知でしょうか。日本ではまだ珍しい試みですが、この手法で選挙を盛り上げる地域や事業者は少なくありません。

例えば、阪急高槻市駅の商店街は、28の飲食店や美容室で割引か一品プラス。イオンモールは、施設内の店舗で割引。ラーメン一風堂は、替え玉もしくは半熟塩玉子が無料。

このように各地で広がる「選挙割」は、投票率アップと地域振興の一環として有効です。

一方、海外に目を向けてみますと、経済協力開発機構(OECD)加盟国の内、米国では投票所で飲み物が振る舞われています。投票を義務化している国もあります。投票日を平日に設定しているデンマークでは、80%前後の投票率を維持しているそうです。

日本において投票の義務化は時間がかかりそうなので、まずは滋賀県全体の投票率アップの手法をいくつか挙げてみます。

「選挙割」に賛同して下さる事業者を募り、投票するたびに割引や特典に限らず、ポイントが貯まる仕組みを作ってもらう。滋賀県ゆかりのアーティスト、アイドル、ミュージシャンなどから「投票に行こう!」と呼びかけてもらう。選挙人名簿に登録されている有名人には、1日警察署長のように投票立会人をお願いする。LINEに協力してもらい、GPS機能と投票所を日時連動して投票したらプレミアムスタンプがもれなく貰えるなどはいかがでしょうか。

いつも通り「投票に行きましょう」と真面目に訴える行動はとても大切ですが、能動的に投票を喚起する面白い仕掛けも「あり」ではないかと考えています。