文教に関しては、現下の教育課題に対応し教育の推進を図るため、平成26年3月に「第2期滋賀県教育振興基本計画」がスタートしました。また、平成27年3月には新たな「滋賀県基本構想」が策定され、基本目標である「夢や希望に満ちた豊かさ実感・滋賀」の実現に向け取組みを進めています。こうした中、平成26年6月に改正された「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が平成27年4月に施行され、新たな教育委員会制度が軌道に乗りました。「総合教育会議」により首長と教育委員会が、相互に連携しながら教育施策を推進します。
まず、生きる力の基礎となる学力については、「全国学力・学習状況調査」結果の分析から、本県は基礎的・基本的な知識・技能が定着していないことが改めて示されました。このため「学ぶ力向上滋賀プラン」では、今後4年間に取組むべき方針を定め、関係者が一丸となり努力を続けています。次に、小学生の体力調査から本県は全国平均に及ばない種目が多い状況です。体力の向上を目指し、子供が運動好きになる取組みを推進します。併せて、「滋賀県競技力向上基本計画」を遂行し、9年後の平成36年に本県で開催する「第79回国民体育大会」において、男女総合優勝である天皇杯獲得などを目標として掲げています。さらに、学習船「うみのこ」新船(建造費約32億円)については、8月に入札、仮契約の上、9月には県議会に契約締結議案が上程される見通しです。議決すれば、2年後の平成29年4月に新しい「うみのこ」が琵琶湖に就航します。
警察に関しては、念願の新しい近江八幡警察署(整備費約18億円)が12月に完成します。場所は、土田町地先の「近江八幡市総合福祉センターひまわり館」の斜め向かい側です。安心安全な地域社会の実現へ向け、今年度の主要な施策は3点です。第1の施策は犯罪の抑止と検挙活動の推進です。犯罪総量の抑制に加え、子供や女性、高齢者が被害に遭いやすい犯罪を抑止し、検挙する対策を推進することにより犯罪の起きにくい社会づくりに努めます。第2の施策は交通安全対策の推進です。総合的な高齢者交通安全対策をはじめとする各種施策の展開、悪質な違反に対する取締りや交通安全施設の計画的な整備、交通事故の抑止と交通秩序の確立に努めます。第3の施策は災害対策の推進です。大規模災害が発生した際に、県民の命を守るための体制整備を進めます。
以上、施策が円滑かつ適正に執行され、県勢がさらなる発展を遂げるためには委員会での熱心な審査、調査が重要です。県民の期待と信頼に応えるとともに、市町や関係機関との連携を密にしながら「文教・警察常任委員会」の運営をしっかりと図って参ります。