7月は地球温暖化の異常気象による豪雨が、各地に甚大な被害をもたらしました。ようやく梅雨があけた8月の平均気温は過去最高となり、猛暑日が続きました。皆様におかれましては、ご体調など大丈夫でしょうか?
さて、9月に入り心配されるのが台風による水害です。
近江八幡市、竜王町には、約30本の一級河川(滋賀県管理)があり、その多くが天井川を形成しています。遥か昔から、河川が氾濫や決壊のたびに人命が失われました。歴史上の為政者が、苦心し続けたのも河川整備でした。
昔も今も、水害に強い河川をつくる使命は続いています。
それを担うのが東近江地域を所管する、滋賀県東近江土木事務所、近江八幡市、竜王町です。
ハード整備は、白鳥川、黒橋川、三明川放水路等の改修がなされ、現在は日野川、長命寺川、蛇砂川の改修、祖父川の堤防強化、3年前に破堤した竜王町の新川の整備等が急ピッチで進められています。ソフト対策は、県が浸水想定図や地先の安全度マップを策定し、市町がハザードマップの策定と公表を実施しています。
維持管理は、河川の点検、浚渫(しゅんせつ)、竹の伐採等、市町の要望に応じて県が予算を確保し、近年は河川愛護活動による草刈りや川ざらえ等、地域の皆様にご協力をいただいています。
また県は、土木防災情報システム(シスパッド)を用いて雨量や水位の状況を公表し、河川の現況を把握するためのライブカメラ、見やすい量水標の設置等、地域の皆様が安全に避難するための取り組みを強化しています。
国土強靭化の政策に合わせて、関係者間のネットワークにより本県の予算確保は順調です。
しかし乍ら、十分に安全な河川とするためには、上積み予算の確保が不可欠です。
特に日野川の改修は、膨大な事業費をかけてでも、直角に蛇行している河道(5箇所)そのものを緩やかに変える検討を軸に、上流への河川整備に拍車を掛けなければなりません。
引き続き、東近江土木事務所の平松所長はじめ、実務を行う県市町、関係団体、地域の皆様と力を合わせ、水害に強い河川整備に全力を傾注します。
10月末頃までの台風に備え、コロナ禍による新たな生活様式に伴う避難の工夫も必要です。
いま一度のご確認をお願い申し上げます。