滋賀県渇水対策について 滋賀県議会議員 ありむら国俊
元日の能登半島地震、翌日の日航機と海上保安庁機の衝突事故で、お亡くなりになられた方々に謹んでお悔みを申し上げますとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
被災地では生活水の確保に苦慮されており、あらためて琵琶湖の水の大切さを痛感しました。
ところで琵琶湖の水位は、12日時点でマイナス78cmまで低下しました。水位は横ばいで当面の間は回復が見込めないことから「滋賀県渇水対策本部」が設置され、以下の取り組みが決まりました。
- 関係部局において、時期を逸することなく、必要な対策を講じる。
- 県庁舎等において、節水をするとともに、市町へも同様の対応を要請する。
- 県民や琵琶湖の水を使う京阪神の方々に対し、県ホームページなど様々な手段を用いて、引き続き、琵琶湖の水を大切に使うよう呼びかける。
国等への要望
- 近畿地方整備局に対し、琵琶湖の水位低下を最小限にとどめるため、早期に関係者による節水への取り組みが進められること。水系全体のダム群との統合管理による効率的な利水運用、下流維持流量の適切な管理等について要望。
- 水資源機構琵琶湖開発総合管理所に対し、水位低下による影響の調査等について要望。
これまでの主な影響
- 一部の港湾、漁港・舟溜、マリーナで岸壁等と船舶との高低差が大きくなることにより、乗降・荷物の積下ろし、船の揚降に支障(びわ湖フローティングスクールでは竹生島港において乗降が危険なため竹生島見学を中止、長浜港への入港を中止)。
- 水深減による航行障害、漁港で漁獲物の荷揚げ等の作業性が低下、瀬田川等一部の漁場の縮小や変更、漁船の舳先やスクリューの破損、水草が絡まる航行障害、エリの設置や補修の作業効率の低下、南湖の一部のエリで休漁、生簀の網地が着底することによる網の破損。
- 坂本城跡の石垣が露出。
今後の対策 琵琶湖の水は、滋賀県はもとより、京都府、大阪府、兵庫県に生活用水・工業用水を供給し、京阪神地域1400万人の暮らしを支え経済の発展に貢献していることから、琵琶湖の水位がマイナス90cmに達し、なお水位が低下するおそれがある場合は、知事を本部長とする「異常渇水対策本部」へ移行し体制強化を図ります。